EdTech(エドテック)を自社の人材開発プログラムに取り入れることは従業員の学びに対する意欲やモチベーション向上につながります。本ブログでは2021年に注目されているEdTechトレンドについてご紹介します。

現在、世界的な傾向として多くの従業員がグローバルな職場でのインターナルモビリティを高めるために、アップスキル・リスキルを必要としています。インターナルモビリティとリスキリングのプロセスを効果的・効率的に行うためには、  ラーニングテクノロジーの活用が欠かせません。

機械学習・AI技術の発達により人が行う職務内容が変化し、新たな職務内容を満たす人材の確保、現在の人材プールを育成することを念頭に置く必要があります。同時に、ラーニングテクノロジーに支えられた高度な人材開発プログラムを構築しながら、  新たなスキル について検討することで、組織内のスキル習得を早めます。

そこで、今年の人材開発(L&D)業界で最も注目されている、従業員のアップスキルとリスキルに役立つラーニングテクノロジーをご紹介します。

学習体験プラットフォーム(LXP)とインテグレーション

LMS(Learning Management System)は、今や日本でも目新しいものではなく、研修の際に企業で用いられる身近なツールとなっています。一方でラーニングテクノロジーや研修・人材開発の分野では、LXP(Learning Experience Platform)が普及しつつあります。これは、単に研修プログラムを管理と実施するだけにとどまらない、第二のLMSと言われています。

LXPは、人材開発において、学習者にインタラクティブな研修体験を提供し、学習者のアップスキルやリスキルに貢献しています。LMSに比べ、LXPは管理者主導の学習方法ではなく、学習者主導のアプローチに重きをおいており、学習者が自分の学習方法や研修の目標に到達する方法を自由に選択することができます。

LXPの学習コンテンツには、ビデオやポッドキャストをはじめ、Webサイト、記事、さらには学習者が作成したユーザーコンテンツなど、多くのコンテンツタイプに対応し、学びを促進します。さらにはLXPは従業員が自分のペースで必要な時に学習できる継続的な学びを促進するよう構築されています。

LXPを使用すると、学習者はさまざまなスキルの評価を通じて証明書を取得することもできます。これにより、学習者とそのマネージャーは、進捗状況を測定・評価するためのマイルストーンを得ることができ、よりデータ主導型の文化を生み出すことができるというメリットがあります。

また、語学学習コンテンツなどのLMSまたはLXPへの統合は、学習者のアクセシビリティを向上させます。他には次のような研修担当者、学習者にとって嬉しい利点もあります。

また、LMS、LXPとの統合により、大規模な研修をよりシームレスに展開することが容易になります。例として、大手グローバル企業が従業員の研修を一元化する必要があるとします。統合した結果、研修担当者、学習者は「KPIに基づいた研修結果やレポートを管理できる」、「従業員が業務の流れの中ですぐに研修を受けられるようにアクセスできる」、「研修担当者が特定の研修プログラムのビジネスケースが作成できるようダッシュボードをより効率的に管理できる」といったメリットがもたらされます。

バーチャルクラス

2020年はコロナ禍の状況もあり、対面式研修からデジタルラーニングへ急ぎ移行した企業は多いのではないでしょうか。研修やアップスキルの手段としてバーチャルクラスを利用するようになりました。 ヨーロッパのHR業界の調査会社であるFosway Groupのレポートでは、「回答企業のうち97%が人材開発にバーチャルクラスを使用している」と回答。 また2020年3月には、デル・テクノロジーズが、従来の対面式研修からバーチャルクラスでの学習に移行したと発表し、従業員は今日の職場環境の急速な変化に適応できるようになったと言われています。

研修や人材開発において、バーチャルクラスを導入することには、以下のような利点があります。

例えば、goFLUENTの学習ポータルでは、学習者はバーチャルクラス(名称:会話クラス)に参加して、ビジネスやリーダーシップに関連した様々な内容を他国の学習者とともに学ぶことができます。ここでは、バーチャルクラスを利用して、語学の習得に不可欠なコラボレーションとインタラクションを促進します。 さらに、goFLUENTのグループレッスンでは、自社社員だけのグループでレッスンを行うことができます。また、Microsoft Teamsのビデオ会議機能を利用したバーチャルクラスは、従来の対面式研修で提供されていた学習体験を強化し、人間同士の関わりを深めるためにも使用されています。

ここでは、バーチャルクラスを利用して、語学の習得に不可欠なコラボレーションとインタラクションを促進します。さらに、goFLUENTのグループレッスンでは、自社社員だけのグループでレッスンを行うことができます。また、Microsoft Teamsのビデオ会議機能を利用したバーチャルクラスは、従来の対面式研修で提供されていた学習体験を強化し、人間同士の関わりを深めるためにも使用されています。

アダプティブラーニング

現在の職場環境では、バーチャルクラスや他デジタル研修プラットフォームを使用した、より パーソナライズされた学習 が求められているため、アダプティブラーニングがどのような意味を持つようになったのか、再確認することをおすすめします。パーソナライズされた学習体験の実現には、  デジタルラーニングの活用が欠かせません。

アダプティブラーニングは、機械学習の技術を用いられており、講師からのガイドがなくても、学習者自らアップスキルやリスキルを図ることができます。実際、大人の学習のポイントの一つは、  自分のやり方で自由に学ぶことができる ことです。そして、これこそがアダプティブラーニングで取り組むべきことの一つなのです。

例えば、goFLUENTの学習プラットフォームでは、学習者は最初にアセスメントを受ける必要があります。このアセスメントには、学習者の言語スキル、属する業界、そして学習の好みに関する確認が含まれます。

これらの要素と学習者の目標、好きな学び方・教え方を踏まえ、よりカスタマイズされた研修が行われます。
アダプティブラーニングが人材開発に以下のような利点ももたらします。

資格認定と認証

Visa、Autodesk、Mars、Sanofiなどの大企業のパネリストを招き、Josh Bersinがモデレーターを務めたグローバルのラウンドテーブル では、VisaのKarie Willyerdは、多くの従業員がアップスキルを行いキャリアを成長させるためには、デジタルバッジなどの資格認定が非常に有効な手段であると語りました。

資格認定とデジタルバッジは、組織内のリスキリング戦略を向上させるための別の方法を提供するということである。従業員が現在持っているものとは異なるスキル、知識、職務のマイクロクレデンシャルを取得する機会を提供することで、従業員がリスキルを進め、変化している社内の職務に関連するスキルを増やすことができます。

マイクロクレデンシャルは、職場だけではなく、学校や非営利団体などの組織においても、注目されることが予想されます。

マイクロクレデンシャルとは、従業員が特定の分野や能力に関する知識、スキル、経験を証明するためのミニ資格です。卒業証書や大学の学位など、私たちがよく知っている資格に比べて範囲が狭いため、ナノディグリーと呼ばれることもあります。

例えば、Coursera、Linkedin、Udemy、edXなどのオンライン学習プラットフォームで取得できる資格で、取得したバッジや認定証を、履歴書や職務経歴書に簡単に添付できます。

まとめ

ニューノーマル時代、アップスキルやリスキルLXPとのインテグレーション、バーチャルクラス、アダプティブラーニング、デジタルバッジでの認証など、デジタルテクノロジーを用いた新しい技術が注目されています。また、今後のEdTechトレンドにも注目していきながら、デジタルラーニングテクノロジーを用いたアップスキル、リスキルを加速させましょう。